唐突ですが 今日は私の母の話をしようと思います
私の母は裁縫が得意でした
得意…と言うレベルではありませんね
とある洋裁の専門学校を卒業し、服飾の仕事をしていました
父と結婚後は仕事を辞めましたが、私が幼少の頃はパッチワークや編み物の先生に師事し、後に資格をとってお教室を開きました
その頃には私も少し大きくなっていたので手がかからなくなったからと
本業であった服飾の仕事を再開し オートクチュール店のオーダー服を在宅で仕立てていました
そんな母は、後に病に倒れ入退院を繰り返すのですが
いよいよ予後わずかとなった時に私は3か月後に控えていた結婚を前倒ししました
その時の私は身勝手ではありますが自分の母を安心させることだけしか頭になく「いつか嫁に出す」ことを常に躾の軸においていた母の願いを叶えようと思っていたので準備も何もいらない 籍を入れるだけでいいと思っていました
ですが、母の入院していた病院は日頃からドクターもナースも母だけでなく家族にも寄り添ってくださっていたため 入籍当日にサプライズをいくつも準備してくださいました
その中に裁縫が得意なナースさんから手作りのプレゼント
「お母さんから作り方を教わったの。お母さん、元気だったらきっと作ってたと思う。お母さんの代わりに作ったと思って」と。。。
そして、
「お母さんから作り方を教わるときに『ふくろうはふ・くろう(不・苦労)と言う意味があるの。だから送る相手に苦労が来ませんようにって一針一針縫うといいよ』と言ってたよ」と。。。
家でフクロウの小物を作っているときに同じことを母は私にも言ってました
私の入籍を見届けて安心したのか その2日後に母は息を引き取りました
あの日から20年近くが経とうとしています
思い出の日まで数週間となった今週、とある患者さんから頂き物。。。
フクロウ。。。いました。。。
母の話は今までどこでも話していません
だからこれは意図してフクロウをくださったのではなく本当に偶然です
偶然なのですが。。。
基本的に家での仕事なのでいつもそばにいた母は私の変化にすぐ気付き「何かあったの?」と聞いてくれるのですが、心配かけたくない私は素直じゃなく「何もないよ」と答えます
母はそれ以上突っ込んでくることなく でも食事に私の好きなものが一品増えていたりダル絡みしてきては私を笑わせようとしたり 時にズバッと見透かされているようなアドバイスをくれたり。。。
そんな母だったので、なんとなーく「あなたが苦労することを母は望んでいませんよ」と偶然を装って伝えてきたような。。。
いや、考えすぎですかね (笑)
長文にお付き合いいただき ありがとうございました
リハビリ(物療)シシド